2013.08.22
名古屋市中心部を貫く久屋大通り沿いに、私達がデザイン監修を担当させていただいた、プラウドタワー久屋大通が竣工しました。
敷地は、商業施設とオフィスビルが乱立する繁華街から、50m程離れただけですが、都会の喧騒はあまり感じられません。
道路を挟んで真向かいに、金刀比羅神社が鎮座し、鬱蒼とした緑の参道が伸びています。
敷地は旗竿状の形状をしていて、自動車は敷地北側道路からアクセス、南側から旗竿状の"露地"を通って、人と自転車がアプローチします。
南側道路に面する、煉瓦透かし積みのゲートです。
"露地"は幅が7m、長さが30m程あり、そこに多様な樹種の高木、中低木、煉瓦透かし積みの灯籠、壁泉とカスケード、水盤、大型テラコッタを組み合わせた透かし塀、陶芸作家の河本太郎氏が手掛けたオブジェなど、様々な要素を配置しました。
左側の壁泉の裏側には、自転車置場があります。壁泉から落ちた水によって、水中照明の明かりが煌めいて見えます。
"露地"を通ることで、都会の塵芥を払い清め、我が家に辿り着く効果を狙ったものです。
水盤に屹立する、大型テラコッタ透かし積み塀のディテールです。
風除室を抜けた正面にある、御影石の"ヒンプン"壁と高さ3Mのエントランスドアです。
ラウンジのインテリアは、フォワードスタイルの南部昌亮氏とのコラボレーションにより、高質で、オーソドックスな空間に仕立てられました。
ラウンジを抜け、エレベーターホールに到るまでのミニラウンジです。
インテリアや外観の随所に散り嵌められたテラコッタ、煉瓦、タイルなどが、名古屋らしい、本物の焼き物が持つ素材感を醸し出しています。